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1998全日本遠征記録
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98’全日本選手権成績
470

平成10年11月1日から3日まで第24回全日本シーホッパー級ヨット選手権大会・第8回全日本シーホッパー級SRヨット選手権大会が佐賀県唐津で開催され、はるばると北海道から遠征しました。

このページは、全日本選手権遠征の準備段階からの奮戦記のつもりで作成していましたが出来上がったら遠征記録ではなくて観光記録になっていました。

上の写真は1996年アトランタオリンピック女子470級ヨット競技で、日本ヨット史上初の銀メダルを獲得した重由美子/木下アリーシアの勇姿です。(左側ESPは金メダルのスペインチーム ザベル/ヴィア・デュフレスネ)

今回全日本選手権が開催された佐賀県ヨットハーバーはこの2人のホームグランドです。年度当初は、九州で開催される全日本にエントリーすることなどまったく考えていませんでしたが、8月に室蘭で開催された第9回シーホッパー級SR東日本選手権大会で優勝した渡辺君が唐津西高校の生徒であったことから、唐津の海に興味が湧き、東日本選手権では惨敗したにもかかわらず北海道帯広から遥か九州は佐賀県までの遠征を決意しました。

今回開催された全日本の案内はここでも見れます。

出発までの日々1
1998.9.23
今まで本州へは山形県温海、仙台、三重県津と3度ほど遠征していましたが、さすがに九州までの遠征は初体験です。
ヨットの大会の遠征はヨットを車の屋根に積んで移動するか、現地でヨットをチャーターするかの2通りの方法がある。

四国に遠征経験のある友人から「舞鶴から九州まで高速道路で行っても時間がかかるぞ」と聞き、チャーターを考えましたが飛行機で行くとなると荷物の量が限定されるし現地での交通手段の問題等色々と面倒であり、何よりも私の愛艇はヨット仲間に売ることが決まっていたので愛艇を車の屋根に積み、帯広から小樽まで陸路、小樽から舞鶴までフェリー、舞鶴から唐津まで陸路で行くことにしました。

日本道路地図で帯広から唐津までの距離を計算したら陸路だけで1010Kmもある。ガソリン代と高速道路代がかかりそうで頭が痛い。
 
1998.9.28
フェリーの時間を確認したら、午前10時に小樽出港で翌日17時に舞鶴着。出港当日の早朝に帯広を出発しても出港に間に合うし、舞鶴到着後も6時間は走れそう。ところが帰りの時間が少し問題。舞鶴出港が23時30分で翌々日の午前4時小樽着。

レースは3日の14時頃までかかるだろうし、11月4日にフェリーに乗ると小樽着が6日の早朝。6日は金曜日であり、7.8日は休みの私は何も無理して4日のフェリーに乗らなくても6日舞鶴出港8日小樽着のフェリーに乗ればいいわけで、11月4.5日は九州観光ができるではないか。せっかくの機会なので九州をぶらぶらしよう。
 
1998.9.29
本屋に行って九州観光地ガイドブックを一冊買う。
屋根にヨットを積んだ車で移動することを考えると、鹿児島や宮崎・熊本までは行けそうもなく、長崎と大分あたりの観光地めぐりが妥当なところだろう。

インターネットで観光情報を探していて大会期間中の11月1日〜4日は唐津くんちが開催されていることを知り、宿泊先は混雑が予想される。唐津での宿探しはせず、遠征ではいつものことであるがマリーナの空き地にテントを張ってのキャンプ生活だ。台風がこなければいいが。
 
1998.9.30
レース終了後の2日間は少し贅沢をして、11月3日は長崎の夜景の奇麗に見える旅館、11月4日は湯布院に宿泊することにした。
湯布院でホームページを開設している旅館を探していて「御宿なか屋」を発見。メールで仮予約が可能とのことで、早速仮予約のメールを入れる。
長崎は「矢太楼」「ホテル清風」が夜景が奇麗に見えるみたいなので明日にでも予約をすることにしょう。
 
1998.10.1
湯布院「御宿なか屋」のご主人から仮予約受付した旨のメールが来る。
電話で正式に申し込んでほしいとのことで、早々に電話して正式予約。
長崎の「矢太楼」に電話すると団体でいっぱいとのことで断られる。多分だめだろうと思ったが「ホテル清風」に電話したらシングルが予約できた。ただ、夕食は卓袱料理と案内に書かれていたが、シングルは部屋食のサービスをしていないとのことで少し残念。
 
1998.10.5

要項北海道ヤマハから全日本選手権の実施要項が送られて来た。YSAヨットウィークの延長のシーホッパー全日本と思っていたら、日本ヨット協会主催の大会で、日本ヨット協会の会員でなければ参加できない大会である。
日本ヨット協会には4年前からご無沙汰だし、艇の規格に合格している証明である「計測証明書」も紛失しており、すんなり参加申込はできそうにない。

YSAYamahaSalingAssociatioの略でヤマハのヨットのオーナーや家族・仲間が入会できる組織。全国8支部約100ヶ所のフリートがあり、色々な活動を行っている。私は北海道支部釧路フリートに所属している。

ヨットウィーク:YSA最大の行事でヨットの種類毎の全日本大会を指す。近年はシーホッパーの大会だけになり寂しい限り。

艇の規格:国体・オリンピック種目等に採用されているヨットは帆の大きさから艇体重量、各種部品の大きさ、シートの導き方まで詳細にルールで決められており、大きな大会ではレース前に計測されるのであるが、ヨットが作られた時のデータが記載された「計測証明書」によって計測を一部省略するために、大会参加要項に「計測証明書」を大会受付時に提示するように記載されている。

今回の全日本大会の参加資格は
・平成10年度日本ヨット協会及び日本シーホッパー協会の会員であること
・日本ヨット協会バッジテスト初級以上の者
・前年度の全日本選手権優勝者
・平成10年度各支部大会において本大会の出場資格を得た者
・平成10年度東日本、西日本大会の優勝者
参加できるヨットは
・平成10年度シーホッパー協会登録艇であること
・「計測証明書」の発行されているヨットであること
適用規則は
・国際セーリング規則1997−2000
・日本ヨット協会付則
・日本シーホッパー協会クラス規則
・大会実施要領及び帆走指示書
・RRS付則GカテゴリーB

 
1998.10.6
日本ヨット協会本部に電話して会員登録方法を確認
北海道ヨット連盟経由で登録することになったが、たった一度の大会に出るために一年分の会費を払わなければならず、思いがけない出費が痛い。

我が愛艇の計測証明書はすぐに発行できるとのことで一安心。とりあえず参加条件が満たされたので参加申込書の送付と参加料の銀行振り込みをした。
新日本海フェリーに小樽・舞鶴間往復の予約電話を入れたが、往復割引適用になっても49,000円の船賃。高い!九州は遠い!
 
1998.10.7
往復のフェリー代に少しびびって、遠征にかかる概算費用を算出してみた。
車の全走行距離が2,500Km弱で、ガソリン代が2万、高速代が3万、フェリー代が5万。交通費だけで10万か・・・・今年の冬は寒い冬になることを覚悟。

昨日、日本ヨット協会の入会申込書を送ってくれるように北海道ヨット連盟にお願いしていたが、本日届いた。
 
1998.10.8
日本ヨット協会への入会申込書を朝一番で北海道ヨット連盟に郵送し、年会費も銀行振り込みしたので全ての手続きは終了。あとは計測証明書と日本ヨット協会の会員証が到着すれば必要書類は全てそろうことになる。

ところで、今回の全日本に北海道から何人が遠征するのだろう?9月20日に開催されたヨットレースに来ていたメンバーは誰も参加しないと言っていたし、九州までの距離・必要経費・休暇等を考えたら気軽に友人を誘えそうもない。寂しい一人旅を覚悟しつつ今日も九州観光地ガイドブックを眺めている。
 
1998.10.12
日本ヨット協会から会員証到着
今回の全日本へは札幌から安藤君も遠征すると聞きましたが、飛行機で福岡まで行くみたい。
 
1998.10.15
日本シーホッパー協会から計測証明書到着
これですべての必要書類が届き、10月29日小樽からの出港を待つのみとなった。
kei1 kei2
計測証明書(表) 計測証明書(裏)
会員証 YSA バッチテスト
日本ヨット協会会員証 シーホッパー協会会員証 パッチテスト中級認定証
     
1998.10.28
夜8時頃から車の屋根にヨットを積んだり、荷物の用意等をして23時頃に自宅を出発。
いよいよ10泊11日の九州遠征開始。帯広出発時の走行計は20290Km
 
1998.10.29

otaru途中パーキングで仮眠をとったりしながら朝7時頃に小樽に到着。とりあえずガソリンを補給し、コンビニで食料を仕入れる。
自宅から小樽までの走行距離262Km。ガソリン補給21リッター。乗船手続きを済ませカーナビの設定をする。

舞鶴から佐賀までの通過ポイントを入力し、自動で走行ルートを算出させてみたが、理解できないルートを表示。多分最短ルート表示なのだろう。

午前9時15分に一般車両の2番目で乗船。
新日本海フェリーの小樽−舞鶴には3つのフェリーが就航していますが、今回乗るフェリーは1984年就航の「らいらっく」で、正直言って一番古くて設備もいまいちのフェリーでした。
自動車航送運賃の中に2等船室運賃が含まれているので2等和室を利用しましたが、ちょうど機関の上に位置するようで機関音が少し気になることと、隣に陣取ったアベックがペチャクチャとうるさくて頭にくる。
乗船時の走行計は20554Km

 
1998.10.30
波がまったくないのか、船の揺れは少ない。朝起きたら腰が痛くて仕方がない。天気は晴れ、気温は18度くらい。風は少し吹いている。

予定より30分早い16時30分に舞鶴港に入港。一日一度は会社にメールを入れる約束でノートパソコンを持参していたので、フェリーターミナルの灰色公衆電話から会社にメールを入れようとしたが、メールソフト設定時にパスワード保存にチェックをつけ忘れていたようで、送信はできるが受信不可能(メールパスワードを忘れてしまったので)に気がつき、その旨を記載してメール送信。受信できないのならメールは意味なしだぁ。前途多難を予感しながら舞鶴西ICから舞鶴自動車道経由で中国自動車道走行。

安佐SAでガソリン補給36.4リッター。走行計20959Km。自宅から669Km走行したことになる。本日は広島北JCTまでの走行を予定していたが眠くないので広島北JCTを通過して筒賀PAで仮眠をとる。
 
1998.10.31
なかなか熟睡できず午前5時頃に筒賀PAから移動。
吉和SAで朝食をとりつつ休憩。もみじ饅頭を見て中国地方まで来たことを実感。気温は18度で少し寒い。下関ICから九州自動車道を走行し福岡ICで高速をおりた。R201経由でR202を唐津めざして走行。ほとんどカーナビの案内にまかせての走行のため、やたら狭い道路を走ることになり不安になるが標識はR202で「これでも国道か?」と感じる。

9時30分過ぎに佐賀県ヨットハーバーに到着。さすがにまだ誰もいないのでヨットを積んだままで唐津城見物に出かける。
 
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