PAGE TOP ▲

表 紙 >MyBoat>コンパス修理
コンパス修理
メニュー

タクティカルデッキコンパスのシェルが破損しました。
製作元のCapeFieldに問い合わせしたところ、
「シェル部分だけの販売はしていない。
簡単な修理で使えないのでしょうか?」との返事で
「それなら修理してやろうじゃない」と一念発起。
その修理記録です。

[参考まで]
シェルだけ2万円で買ったという人がいますので
マリンショップ経由で頼むと売ってくれるはずです。

破損する前はこんな外観です

製品不良では無いと思いますが、マストと接触する部分の隙間がほとんど無く、
バウラインをこのようにしているので、その影響もあり
マストと接触する部分にヒビが入って何度か補強しながら
使用していましたが・・・
2008年ミッドウインター初日レース終了後は、このようになってしまいました
別のコンパスを使用していた時も、、バウラインが接触しないように
カットした基盤を使用していましたが・・・
強風の場合はブームをBtoBまで引き込んで帆走しますので
マストが後方にベンドしてコンパス基台に負担がかかり、
破損してしまいました。
この破損の原因は、基台の作りの悪さもありますが・・・
それでは、ほとんどのレーザー乗りが使用しているこのコンパス、
皆さんがシェルを破損しているのか?と言うと、そんなことはありません。
元凶はこの写真のように、ブロックベースにスタンダップスプリングを
使用していた時期が私にはありますが、その時にシェルの穴??
を拡大した為に強度が不足したことによるものと思われます。

但し、私と同じようにシェルにヒビが入っている例はあります。
破損したシェルですが、写真の黄色の部分をFRPで形成し、
黒い部分をカーボン・ロービングで補強することにしました。

FRP−ZONE」からFRP補修キットを購入しました。
補修に必要な物が全て揃って5千円弱。
単品で買うと1.5倍の価格かと思います。
写真手前の黒いビニールテープ状の物がカーボン・ロービングです。
これはセットには含まれてはおらず、修理の達人N氏に教えてもらった
模型店から購入した物です。
その右隣の透明ビニールテープのような物が
ポリエステル離型テープで、これもセットには含まれていません。
離型テープはシェルの山型になっている部分の型を作成時に使用します。

補修の為の小物類です。
デジタル軽量計で使用する樹脂の重さを量り、硬化剤の分量を算出し、
スポイトで硬化剤の分量を量ります。
過去に目分量で硬化剤を入れていたので、硬化する速度が遅いとか、
完全に硬化しないという状態になった反省で、スポイトを用意しました。
スポイトは今回購入した補修キットにも含まれていますが、
自分で使いやすい物を購入しました。
紙コップは、この中で樹脂と硬化剤を混合して使用します。
使用後はそのままゴミとして捨てます。
紙コップの中にあるのは、カクハン用混ぜ棒です。
これも別途購入ですが、割り箸等で代用可能です。
事前準備として、シェルの修理完成後の実寸図を作っておきます。
この実寸図に合せて整形作業をします。
主としてシェルの山型の部分の型取りの為に、汚したくない部分を
マスキングテープで保護します。
シェルの補修部分にサンドペーパーをかけました。
写真のマスキングテープから下側の部分にFRPを積層していきます。
積層第一弾です。
欠損した部分を樹脂とガラス繊維で積層して行きます。
今日はベースとなる欠損していない部分に2層積層しました。
山型となる部分も作成しています。
12時間経過し、完全とは言えませんが80%くらい硬化しました。
完全に硬化した後に、不要な部分をカッター、ヤスリ等で
大まかに削除する作業をします。
山型の部分も作成完了しましたが、作成方法を間違えました。
ポリエステル離型テープを利用して、既存の山型の部分をコピーする方法は
間違いではないのですが、これでは山の部分が大きすぎです。
不要な部分を削除後に、山型となる部分を含めて第二弾の作成を行います。
積層第二弾が終了し、サンドペーパーで研磨しました。
カーボン・ロービングを補強のために2層入れましたが、どうも外観が悪い。
白色塗装すればいいのですが、あえて「修理しました」ということが
見えるようにスケルトンするために、FRPをあと3層くらい積層することにしました。
カーポン・ロービングで補強した部分に
FRPを5層積層してみました。
カーボンクロスなら良かったと思いますが、カーボン・ロービングは
糸状のためスケルトンにすると・・・失敗でしたぁー。
予備のブロックベースで穴のサイズを確認・調整。
マスト側は実際に艇にコンパスを取り付けして削る予定です。
とりあえず、あと3層くらい積層して研磨で修理は完了です。

シェルにヒビが入った時点で真面目に補強していたら、
こんなに苦労はしなかったと思います。
マスト側の調整が残っていますが、こんな感じでシェルの修理は終了しました。
修理前と比較して、ブロックベース用の穴のサイズを小さくしています。
マストに接触する部分は今までの倍以上の強度かと思います。
これで普通に使用している限りは破損することは無いと思います。
Copyright © ヨットは只今漂流中 All Rights Reserved.